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神々しい静謐さが漂うスピリチュアルスポット~知内公園(2)荒神社の黒松

   


前章に引き続き、知内公園内に祀られている荒神社と荒神社の黒松をご紹介します。

姥杉と同様にスピリチュアルであり、静謐さの中に確かな力強いパワーを感じることができるスポット、それが荒神社です。

神木「姥杉」から大きなパワーを頂いたばかりにも係わらず貪欲な我々は(笑) その足で荒神社へと向かいました。

前章でもお伝えした通り、公園の入口から少し進むと案内板があり、左手に姥杉、奥に荒神社と表示されています。

荒神社までの道程はなだらかな登り坂が続きます。
日頃運動不足の私は疲労感を覚えながらも(笑) 一歩一歩その目的の場所へと歩を進めました。

 

神秘的で風情のある情景


道半ば、立ち止まって後ろを振り返ると目の前には息を飲むような光景が広がっていました。

樹葉と苔の鮮やかな緑、自然の造形が織り成す まるで絵画のような美しい情景に心が癒されます。

一瞬「ここは京都?!」と思ってしまった程(笑) 神秘的で風情のある趣に魅了されてしまいました。

 

凛とした佇まいの荒神社


到着しました。これが「荒神社(あらがみしゃ)」の社殿です。

社殿の傍らには石碑と鉄の錫杖が見えます。

その社殿は一般的にイメージされる神社のような大きなものではなく、装飾も施されておらず、非常にシンプルな造りでした。
しかし、周囲の空気がきりっと引き締まるような凛とした佇まいと荘厳さを具えていました。

社殿からは まるでこの日、我々が訪れるのを分かっていたかのような雰囲気さえ感じました。

 

石碑には

祭神は松前藩初代藩主慶廣の四男数馬助源由廣(千早振由廣霊)
慶弔十九年(1614年)大阪冬の陣の頃 豊臣方だった数馬助は 徳川方へ加担しようとした父慶廣と衝突し、その家来によって追っ手をかけられ奮闘むなしく力つき自害した。時は十二月二十六日、数馬助若干二十一才であった。
元和四年(1618年)になり由廣の霊が 巫女に託して「成我神其名云雷天荒神」といわしめたという。それを聞いた三大藩主公廣は、供養のため数馬助の脇差しを御神体として羽織箱に入れて土中に埋め、雷天荒神社として創建したが、後に千払振神社と称し、更に現在の荒神社に改められた。
平成七年三月 知内町

と記載されています。

歴史にも有名な豊臣方と徳川方による天下分け目の大決戦「大坂冬の陣」。
主家である豊臣方につこうとした数馬助由廣は、徳川方に加担しようとした彼の父であり松前藩初代藩主慶廣と衝突した結果、奮闘実らず力尽きた末に自害しました。
その後、松前城下で異変が続いたため、占いを立てたところ「知内に数馬助の霊が彷徨っている。そこに一振りの太刀と羽織があるだろう」とのことから捜索を行った結果、栗の樹の枝に数馬助が自刃の際に使った脇差と羽織が掛かっていました。寛永十五年(1638年)数馬助を奉るためにその場所に祠を建てたものが荒神社となっています。

 

荒神社の黒松


荒神社の周りには、あたかも数馬助の霊を守護するかの様に立派な12本の黒松が立っていました。

石碑には

寛永十四年(1637年)、荒神社の祭神である松前数馬助由廣の弟で、知内を知行地にしていた松前安廣が、兄由廣を弔うため仙台から差し送り奉納した十二本の黒松の成長した姿である。
安廣は初代藩主松前慶廣の七男で、元和九年(1623年)、父慶廣と伊達政宗との約束に従い仙台に赴き政宗に仕え、命により片倉小十郎の娘を娶り二人の男子をもうけた。長男重長は片倉家の養子となり、仙台藩白石一万八千石の城主となった。
平成七年三月 知内町

と記されています。

荒神社の黒松は非業の死を遂げた兄由廣の霊を奉るため、知内を知行地にしていた弟の安廣が献じたものだと伝えられています。

画像を見て頂ければお分かりなるかと思いますが、黒松は今にも語り掛けてくるのではないかと思う程、存在感のある枝振りで、永い時が経った今も尚、兄と弟の想いがこれらの黒松を通じて繋がっているのではないかと感じさせるものでした。

推定樹齢は380余年で樹径80cm、樹高20m。

前章の姥杉と同様にこちらも「北海道自然環境等保全条例」に基づいて「記念保護樹木」に指定されており、保護保全の対象となっています。

(追記.脇差と羽織が掛けられていた「太刀掛けの栗」は明治の初めに発生した山火事によって焼失してしまったということです)

 

時代の趨勢にとらわれず 主家への忠義を全うしようとした数馬助。

彼の忠心は今も尚、知内の地で息づいています。

スピリチュアル&パワースポット、知内公園の「荒神社」と「荒神社の黒松」。

道南観光の際は是非、足を運んで頂き、荘厳なパワーをご体感下さい。

 

住所・地図・アクセス(北海道新幹線木古内駅より)

◇住所|北海道上磯郡知内町字元町232(知内公園内)
◇アクセス|木古内駅から車で約16分(約10㎞)

 

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